第18回
ダイカストの合金・溶解について
公開日:2024年01月31日
更新日:2024年08月21日
1.使用される合金の種類
ダイカストに使用される合金には、主にアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金など非鉄金属が使用されます。
2.合金の溶解
鋳造には、溶湯(ようとう)と呼ばれる溶かした金属を使用します。
溶解に使用される材料は、インゴット、返り材、スクラップなどがあります。
アルミインゴットには、新塊と再生塊の2つがあります。
新塊とは、ボーキサイトから精製したアルミナを電気分解し生成します。
不純物が極めて少ない純アルミニウムを基に合金化されたものを新塊と言います。
再生塊とは、使用済のアルミ缶などのスクラップを原料として、再溶解・成分調整された塊を言います。
返り材は、ビスケット・オーバーフローなどの製品部以外の部分を言います。
3.溶解炉の種類
溶解炉とは対象物を熱で溶かす為の炉です。
3-1 集中溶解炉
各マシンで使用する溶湯を、1箇所でまとめて溶解します。
各マシンには保持炉のみ設置しています。
急速溶解炉、るつぼ炉、反射炉、低周波誘導電気炉などがあります。
3-2 個別溶解炉
ダイカストマシン毎に溶解と保持を兼ねる炉が設置されます。
溶解室、保持室、汲出口(出湯口)が備えられているので、少量生産にも対応可能です。
4.溶解温度
溶解温度はアルミニウム合金の場合、670~760℃程度です。
亜鉛金属の場合420~450℃、マグネシウム金属の場合650~700℃が一般的です。
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