第16回
ダイカスト金型のショット数について
公開日:2023年11月29日
更新日:2024年08月21日
今回はダイカスト金型のショット数についてまとめましたので参考にしていただけると幸いです。
一般的なダイカスト金型の寿命は生産する素材形状や材質によって変わりますが、
アルミ合金での目安としては7~10万ショットと言われています。
型寿命に近づくと以下の様な不具合が発生します。
1.ヒートクラック(ヒートチェック)
金型表面に微細な亀裂が発生する現象です。
亀裂にアルミが差し込み素材表面に凸バリが発生します。
要因としては金型が加熱による膨張と冷却による収縮を繰り返すことによる負担となります。
対応としては金型の亀裂発生部を溶接修正しますが、溶接部と母材との境に次の亀裂が入ることがあり、
繰返し使用すると金型表面の溶接修正部が剥がれる可能性があります。
弊社では金型修正は行わず、素材の仕上げでの除去やバフ仕上げで対応することもご提案いたします。
2.型割れ・型欠け
ヒートクラックに次いで多い不具合です。
型割れ・型欠けはヒートクラックが進行することで発生しやすくなります。
対応は該当部の溶接修正となりますが、割れた周囲を大きく溶接し放電加工にて金型形状を
再度成形する作業となります。
修正費用も大きくなる為、金型更新のご相談もご提案させていただいております。
ヒートクラック(金型) ヒートクラック(製品) 型割れ
弊社では用途・仕様に応じて以下表を型寿命の参考としております。
製品の形状・要求品質により対応が難しい場合がありますので、詳細はホームページより
お問い合わせください。
お客様のお困り事を解決し、提案できる営業スタッフがお待ちしております。
今後も鋳造に関する情報を発信いたしますのでお気軽にお問合せ下さい。
光軽金属工業株式会社
-
光軽金属工業株式会社
光軽金属工業株式会社 編集部
この記事の監修者HPはこちら
最新の投稿
- 2024年8月30日第24回
コンバインの使用アルミ部品について - 2024年7月18日第23回
ダイカストと金型重力鋳造の違いについて - 2024年6月25日第22回
コールドチャンバー式ダイカストについて - 2024年5月27日第21回
ダイカストマシンの構造・動作