第30回試作について

第30回
試作について

公開日:2025年03月12日
更新日:2025年03月12日

今回は試作について紹介いたします。

1.削り出し

  金属やプラスチックなどの素材をブロック材から削り出して試作品を作製する方法です。

  メリットは、厳しい寸法公差が求められる部品や形状に適しています。

  複数回変更される場合にも型が不要な為、短納期での製作が可能です。

  デメリットは、コスト的に大量生産には適していません。

  また、大型部品となると加工機に制限があり困難な場合があります。

  材質は主に金属、プラスチック、木材などが使用されます。

  航空宇宙・医療・自動車などの分野で使用されます。

削り出し製品

2. 簡易型成形

  液体状の金属やプラスチックを簡易型(簡易金型・木型)に流し込み、冷やし固めて試作品を作製する方法です。

  メリットは、量産を見越している場合には形状・寸法・機能を確認する試作に適しています。

  デメリットは、頻繁な形状変更がある場合、金型の修正費用が発生します。

  また、単品製品には型初期費用に見合わない為、不向きです。

  材質は主に金属、プラスチック、特殊合金(マグネシウム、ニッケル等)が使用されます。

  航空宇宙・医療・自動車などの分野で使用されます。

木型

 

3. 3Dプリント(積層造形)

  デジタル設計データをもとに層を積み重ねて物体を作り上げる作製する方法です。

  メリットは、内部構造を持つ部品を一体成形できるため、設計の自由度が非常に高いです。

  デメリットは、プリント速度により大量生産には不向きです。

  材質は主にプラスチック、樹脂、金属、セラミック等が使用されます。

  試作を鋳物で製作する場合は、鋳型を砂の積層で製作することも可能です。

  航空宇宙・医療・自動車などの分野で使用されます。

 

4. 押し出し

  材料を押出し型を通じて押し出し、連続した断面形状を持つ製品を作製する方法です。

  メリットは、生産速度が早い為、同形状の大量生産に向いています。

  デメリットは、内部に空洞や高い寸法精度が求められる部品には不向きです。

  材質は主にアルミニウム、プラスチック、ゴム、セラミックなどが使用出来ます。

  建築・建材・電気などの分野で使用されます。

 

5. 板金加工

  金属板を切断、曲げ、溶接などの加工を行い、試作品を作製する方法です。

  メリットは、材料費が比較的安価な為、低コストでの生産が可能です。

  デメリットは、内部空洞や複雑形状な部品は製作が難しい場合があります。

  材質は主にステンレス・アルミニウム他材質などが使用出来ます。

  航空宇宙・自動車・建築・建材などの分野で使用されます。

 

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お客様のニーズをヒヤリングさせていただき工法を提案させていただきます。

今後も鋳造に関する情報を発信いたしますのでお気軽にお問合せ下さい。

 

光軽金属工業株式会社

光軽金属工業株式会社 編集部
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